ミャンマーにおける新知的財産法(商標法)の施行に関し、前回のご案内『ミャンマー新商標法施行の遅延の可能性に関わるご案内(2021年3月26日現在)』において、2021年2月のミャンマーにおける突然の政変により、前政府が結成した旧知的財産中央委員会(IP Central Committee)が解散したため、ミャンマー新商標法の施行予定日が遅れる見込みである旨をお伝えしておりました。
弊所提携代理人の事務所より入りました最新情報によりますと、新たな知的財産中央委員会(IP Central Committee)が既に再設立され、商標を含めた新知的財産法の施行に向けて動き始めているとのことです。
また、ミャンマー知的財産局(Department of Intellectual Property of Myanmar, IPD*)のウェブサイトでは、商標登録出願の手続きフローチャートや出願手続きに係る情報がアップロードされ、2022年2月25日から2022年3月1日まで、現地代理人に対して「商標代理人トレーニングコース(“Trademark Agent Training Course”)」が提供されるなどの進展がありました。
以上のことから、IPD*は現在活動中であり、新商標法の施行日(グランドオープン日)に関しても間もなく進展があるものと思われます。関連する規則や料金表が整備されれば、当局からそれぞれ施行日が発表されるものと思われます。
現在のところ、ソフトオープン期間は継続しています。出願資格のある方は、グランドオープンまでの間、新法に基づいて再出願手続きをすることが可能です。対象となる出願人は、現行制度の下で商標登録(証書登記所(Office of Registration of Deeds, ORD)において商標所有宣誓書(Declaration of Ownership of Trademark, DOT)の登記申請)を行った、またはグランドオープンの日以前にミャンマー市場で商標を使用したことのある商標権者となります。
なお、現行制度を利用しての商標登録を(まだ行われていない方で新たに)希望される場合は、ソフトオープン期間中に再出願手続きを行うために、なるべくお早めに必要書類を添えて弊所までその旨ご指示頂けますようお願い致します。なお、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)や市民反抗運動の影響により、ORDは以前ほど円滑に運営されておらず、多少の遅れが予想されますので、ご留意下さい。
今後、当局より正式な発表がありましたら、随時お知らせ致します。
*備考:「ミャンマー知的財産局」の英文名称は、ミャンマー現地語から英語への訳し方により、「Myanmar Department of Intellectual Property, MDIP」や「Myanmar IP Office, MIPO」などと現地代理人によりばらつきがみられました。弊所においては、提携の現地代理人に合わせてこれまで「Myanmar Department of Intellectual Property, MDIP」の名称を使用してご案内をしてまいりましたが、今般WIPO及びミャンマー知的財産局のウェブサイトを確認及び弊所提携の現地代理人に再度確認しましたところ、正式な名称として「Department of Intellectual Property of Myanmar, IPD」が使用されているとのことですので、弊所にても今後この略称「IPD」を使用してまいります。この点につき、ご了承下さい。
お問合せ先:商標担当 加藤(trademark@siasia.co.th)