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2025.04.02
お知らせ
【インド】コンピューター関連発明ガイドライン案の公表について

インド特許庁は、従前、2015年と2017年にコンピューター関連発明ガイドラインを公表しておりましたが、新たな司法判断や技術の進展を踏まえて、このほど2025年3月25日に、新たなコンピューター関連発明審査ガイドライン案を公表いたしました。

その主要な内容は以下の通りです。

  1. 用語の定義

コンピューター関連発明においてよく用いられる用語の定義のうち、新たな判決を踏まえて、一部用語の定義が改められています。

  1. 関連法規と最近の判例に関する章の追加

関連法規及び最近の判例に関する章が新たに追加されました。

  1. 特許法第3条(非発明)に対する法学的アプローチ

インド特許法第3条においては発明にあたらないものが定義されており、その(k)号において、以下の記載がなされております。
(k)数学的若しくは営業の方法又はコンピュータ・プログラムそれ自体若しくはアルゴリズム
今回のガイドライン案では、「技術的効果」または「技術的貢献」の立証を要求する司法解釈を直接取り入れることで、これまでのガイドラインからの大幅な変更を行っております。

  1. 新技術の認識

今回のガイドライン案では、人工知能(AI)、機械学習、ブロックチェーン、量子コンピューティング、サイバーセキュリティが、インド特許法の下で特許を取得できるイノベーションの分野として明確に認められました。しかしながら、特許性の有無は発明が技術的効果を示すかどうかが条件であることに変わりはありません。
また、これら破壊的技術分野の発明の開示にあたっては、AIモデルの機能を再現するために重要な特定の実装要素が含まれていなければならないことを強調しています。

  1. コンピューター関連発明に対する審査基準の見直し

最近の判例に鑑みて、今回のガイドライン案では、新規性・進歩性・産業上の利用分野について、新規性・進歩性認定のための要件の見直しや、コンピューター関連発明が産業上利用できる発明であることの再確認が行われています。

  1. 開示要件と実行可能性要件

今回のガイドライン案は、正確な開示と実施可能性の基準を導入することを目的としています。特許法第10条で定められた「開示の十分性」の要件を再確認する一方で、十分性基準の「What(何を)」と「How(どのように)」が示され、出願人は発明が何であるかを定義するだけでなく、主張された技術的効果をどのように達成するかを詳細に説明しなければならないことが強調されています。

  1. 特許可能なクレームの例示

今回のガイドライン案では、新たに、特許可能なクレーム・特許できないクレームの具体的な例示が追加されています。ただし、いずれも網羅的な例示ではありません。

本ガイドラインは、現在関係者からの意見聴取期間中であり、
sukanya.ipo@nic.in
に対し、"Comments on Draft CRI Guidelines 2025"のタイトルでメールによるコメントを提出することが可能です。

(参考)
2025年改正コンピューター関連発明ガイドライン案に対する意見募集について
(インド特許庁)
https://www.ipindia.gov.in/newsdetail.htm?1067

2025年改正コンピューター関連発明審査ガイドライン案
(インド特許庁)
https://www.ipindia.gov.in/writereaddata/Portal/Images/pdf/Draft_CRI_Guidelines_Publication_March2025.pdf

弊所提携インド事務所Remfry&Sagarによる本件に関する発表
https://mailchi.mp/remfry/india-draft-cri-guidelines-13372511

担当 鈴木秀幹(S&I Japan)

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